俳句に親しむ時 人は豊かになる The moment when haiku enriches us
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今月の作品~8月

紫陽花寺行き交ふ人はカメラマン   井村美智子 一脚を抱えた人たち ともし火と人ある限り原爆忌     村上博幸 核兵器廃絶まで絶やさず 衝突は喧嘩か恋か水馬        大津 浩 水馬自身のみ知る 川に手をうんと冷やして囮鮎     植村文彦 大切な種鮎が弱らぬように 桑の実をふふめば広ごる里の空    倉林 潮 指先を紫に染めて ちはやふる神の仮宮新樹光      石原まさ子 枕詞の美しさ 草刈りて円卓二つ椅子八つ      金子まさや お互いに労をねぎらうお茶の時間 夏至の日や継ぎし茶碗の金の筋    サトウイリコ 金継ぎは日本の美しい伝統技術 母の日や初めて母はもう居ない      本間辰也 毎年、贈り物をしていた 打水のホースムクムク輪をほどく    高取杜月 生き物のように 黒靴の結び目固し薄暑光        岩田織人 絡まりが固すぎてイライラと 末期癌棘の悼みや栗の花        白川喜彦 栗の花の香りの生命力 飲み方を忘れ真似して飲むラムネ    丸山千登喜 くぼみがポイント 冷房に一言含め外出す         坪川子風 猫のお留守番? 母の日や母の上手な物忘れ       松浦券月 嫌なことだけを 2015年アーカイブへ  2016年のアーカイブへ  2017年のアーカイブへ続きを読む

今月の作品~2月

猫の背に小春日和の匂ひかな      本間辰也 日がな一日、日向で寝ていたのだな 着ぶくれの背中繋がる屋台かな     高久靖人 ダウンジャケットがぎゅうぎゅうに 小春日や縁の日差しに背をあずけ    及川紀子 日常という幸せ おだい炊く湯気やわらかに三千院    井上 武 おだい、京ことばは柔らかさ 冴ゆる夜や美容師の手の薄き傷    サトウイリコ 薄き傷から膨らむ物語 電波塔紅白に塗る年用意         金田葉子 年末に、鉄塔高く働く男たち 日の本の空いつぱいの淑気かな     岩澤正春 出だしの大仰がいい 早暁の寒星未だ衰へず          船橋貞夫 最近、明けの明星が一段と 出港の重たき水尾や雪催い            渡辺タミ子 雪が降る前はひときわ寒い。重たいとは、まさしく。 沼田城登る竪堀暮早し         石井真由美 大河ドラマのロケ地で盛り上がった 手袋をこすり合わせてゆく日かな    木村洋平 手袋をこすり合わせてしのぐ。極寒 全身の諦めぬ意志水仙花          北村千代津 作者と水仙の一体化 春寒し牛に触れぬ嫁が来る       松浦券月 作者は北の大地、美深のかた つぎつぎと蕾生まるるシクラメン     石井和子 その蕾がつぎつぎと花に 編みくれし記念のマフラー巻いて待つ  柳澤酵也 誰が編んで?×何の記念に?×何を待つ?=読者が自由に鑑賞できる 2015年アーカイブへ  2016年のアーカイブへ  2017年のアーカイブへ続きを読む

今月の作品~1月

ぽつくりの鈴の楽しき七五三      及川紀子 七歳のお姉ちゃんの笑顔 立冬の回覧猪に注意         市川道雄 中七の見事な転換 双六やそろそろ人生あがりです    松浦券月 遊び心 南天のジャズのごとくに輝けり    小見山 岡 飛んだ直喩が素敵 またひとつ凧生えている河原かな    井上 武 「また」に膨らむ想像 爽秋の水は低きに草地蔵        岩田織人 三渓園のまさに吟行写生句 カンカンと角鳴らし合ふ神の鹿     金田葉子 オノマトペで景がよく見える コンビニで買い足す大根おでん汁    亀田浩代 共感。そうそう 鉄橋を越えると会える冬桜          東 沙羅 会えてから始まる物語 ボブ・ディランBSに聴く夜長かな   十河弘子 風に吹かれて、夜長ですね。 馬車道の落葉の下の明治かな      高久 靖人 開港の横浜には、地下に明治の遺構多数 夜を往く客車に香る林檎かな      サトウ イリコ 青森を走る寝台列車はまなすが、三月に廃止された 敗荷に風の旋律あるらしき       渡辺伊世子 見えないものが見えるのが俳人 再会の挨拶ばかり紅葉苑        柳澤酵也 久しく会っていなかった間柄とは 参道の捌くロープの去年今年              北村千代津 ロープ一本で明暗が。捌くがいい 2015年アーカイブへ  2016年のアーカイブへ  2017年のアーカイブへ続きを読む

今月の作品~10月

ナイターのテレビに老人檄飛ばす         井村美智子 配達の人へ麦茶の大ジョッキ     山田瑛子 お疲れと言ひつつ帰る夜学かな    岩永紫好女 川えびの魚籃より長き螯出す     松田初枝 夕涼や欲得の無き人と居て      髙橋純子 胸の洞埋めて花火の闇に消ゆ     新美久子 祖谷谿の岩砕きたる蟬の声      鈴木良子 新秋やパントマイムの音合はせ    植村文彦 しらかんば鹿の高さにむかれあり       金田葉子 床料理灯の入りてより瀨々の音    川副正枝 炎天下危うき足で家に入る      内海登代子 熱飯にぽとりと染みる茄子の汁    川崎春浪 口口にこんな時期まで夏炉焚き    中川登志子 清流に魚影はしらす秋の雲      繁友 葵 丑三つの呆れるほどの蟬時雨             北村千代津 2015年アーカイブへ続きを読む

フォト俳句~9月その2

母云つたハワイの月は大きいと  徳川秀子 ハワイの句友、徳川秀子さんの作品です。数年前の主宰コーナーで佳句として採られておりますが、写真は先月のハワイの満月です。近作のエッセイもお寄せいただきましたので、ここに一部を掲載します。 ゆく春俳句会ホームページに寄せて 徳川秀子  今年2月、主宰の山県輝夫先生が亡くなられたと連絡があり、只々残念で、謹んでご冥福をお祈り申し上げています。(中略)一度も面識のない私達新人にも、色々と気にかけて下さり、間接的に何時も勇気づけられ、長い間御指導して頂き、心から感謝しておりました。そして毎月送られるゆく春誌を楽しみにし 、勉強させていただきました。一例としましては 母云つたハワイの月は大きいと 徳川秀子 評—-「日本から一時的に訪問されたお母さんが、ハワイの月は大きいと言われたのだろうか。空気のきれいな島で月を大きく感じられたのだろう。母云つたを、”云いし”にしようかと思ったが原句のままにした。」 そして私の俳句を先生への感謝の気持ちを込めてお送りいたしました。御葬式の際ハワイを代表して読み上げて下さつたそうです。追悼句  如月に師を失いてアロハかな 合掌 徳川秀子 【フォト俳句】  … 続きを読む

今月の作品~9月

せせらぎの音に応えて風薫る           川又曙光 卯の花の咲き継ぐ寺苑雨催ひ     田端桂子 夕顔の舞台の跳ねて銀座線      村上博幸 爪切つて指軽くなる半夏生      本間辰也 前垂れをきりりと締めて滝見茶屋   上野明子 釣舟の行方危うし卯浪立つ      雨宮英夫 日傘(ひからかさ)レースのマット散りばめし  原 弥生 陽と遊び幼児正体無き昼寝      谷島展子 梅雨入がトップニュースや長平和       和泉屋石海 道問へば差し掛けくれし白日傘    水上通子 食べ頃や枇杷にその黄の極まりて   関谷正道 早苗田や流るる雲の溢れをり     倉林 潮 鯉のぼり風を吐かせてたたみけり     松浦券月 でかいでかぁ童叫ぶやかぶとむし   金子まさや 節電のためと噴水時間制                   大津 浩 2015年アーカイブへ続きを読む

フォト俳句~9月

   毬栗に幼児の指しぼみたる  関谷正道 【フォト俳句】… 続きを読む

フォト俳句~7月

やはらかき音たてて散る蓮かな 村上博幸 背後にかすかな気配を感じた。振り向くと蓮の花片が… 【フォト俳句】… 続きを読む

今月の作品~8月

イヤホンの野球加はる庭花火           福士あき子 父の日のグラスに満たす大吟醸    水上通子 苗売りや東北なまりの店に買う    内海登代子 蝸牛アンテナ伸ばし受信中      松浦券月 ハンカチをポニーテールに縁結び   亀田浩代 女人高野若き僧侶の夏衣       石原まさ子 風薫るぶなの林の北限地       鈴木のぶ子 万緑の山を俯瞰にレストラン     太斎千枝子 これぞ和食豆たつぷりの豆の飯        和泉屋石海 戦争が終わり両手の焼バナナ           高取杜月 もう一日寝かす草稿夜の秋      佐藤恵美子 城山の緑引寄せ三時の茶       市川道雄 しやぼん玉伸びゐる米寿白寿の手     金田葉子 夏草や津波の跡の無人駅       及川紀子 村の子に峡の小さき虹立ちぬ     山崎公侍 働いてまた働いて蟻踏まれ              本間辰也 鮎焼きて川物語り始まりぬ              山縣文 五月晴自動ドアぬけ欠伸猫              石井真由美 夏めくや鳥獣戯画の水の音      鈴木良子 カーテンのときどき揺れて蝉の声   石井和子 窓枠に春の月乗せ寝台車         渡辺タミ子 みちのくの復興半ば夏の波      佐藤キヌ子 ウクレレがあこに涼しき子守唄    松岡喜美 2015年アーカイブへ続きを読む

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