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ゆく春新年句会2018

主宰の眠龍先生、同人の紫好女さんにより多くの優秀句が選ばれました。陽光溢れる一日。会場の横浜駅前の「かながわ県民センター」にも新年の笑顔が溢れました(クリックで拡大写真をご覧ください)。
今回の特徴は、まず横浜ベイサイドゆく春会の活躍です。同会から大景を得意とする高久靖人さん。同じく同会の俳味旺盛な句柄の伊藤東さん。お二人とも新年の季語にマッチした情景を詠まれました。一方札幌赤煉瓦会の諸中一光さんは伝統的ながら細やかな年始の風物を詠まれました。また今回は本部句会初参加の新人の台頭もありました。リアル句会のサトウイリコさんとベイサイドの清野春風さんです。
兼題の「読初」及び新年嘱目からなる、いずれ劣らぬ味わいのある作品の数々。お楽しみください。
互選高得点句

1位  手つかずの空へ弾ける初雀    高久靖人

2位  若水や五臓六腑のしかとあり   内山眠龍

3位  賀状受く若き顔しか知らぬ友   伊藤 東

4位  初声の鳶の輪高し湾の内     渡辺伊世子

4位  太平洋産湯としたる初日かな   高久靖人

4位  読初や去年をつなげる栞ひも   諸中一光

内山眠龍主宰選

●特選(4句)

鬼老いて曾孫泣かすや生身剝(なまみはぎ) 諸中一光

去る年もやや引きずりて年賀かな 清野春風

読初の天まで伸びる背筋かな   高久靖人

読初の出出しつまづき咳払ひ   伊藤 東

●準特選(28句)

赤き身になりしを知らず飾海老  岩永紫好女

手つかずの空へ弾けり初雀    高久靖人

衰へは笑顔に変へて初鏡     十河弘子

御慶かなやんややんやの七福神  髙橋純子

神の鈴空に透けゆく初神楽    新美久子

日本海荒ぶに祈り年迎ふ               川又曙光

特攻の遺書十八歳初社                  髙橋純子

高速の隧道口へ初日かな               サトウイリコ

初声の鳶の輪高し湾の内     渡辺伊世子

施設より母を迎へて初鏡     植村文彦

初御籤かしゃかしゃ五回大吉と  大津 浩

太平洋産湯としたる初日かな   高久靖人

去年今年碁盤の上の石模様            小見山 岡

詞に曲に昭和残響(こだま)す初マイク 諸中一光

言の葉を摘む読初の一句より         渡辺伊世子

読初や宇宙銀河を彷徨ひぬ            小見山 岡

読初の声澄みわたる小学生            清野春風

読初や源氏起こしに書架の奥         浦野和子

読初の栞は夢の続きまで               倉林 潮

読初は遠き異国の娘の便り            新美久子

読初や水晶の眼のなじみ来て         岩永紫好女

読初は太宰世界に逃げこもり         亀田浩代

読初の声まっすぐに日向まで         サトウイリコ

読初や珈琲卓と華奢な椅子            サトウイリコ

読初やモノクロームの四六判         木村洋平

読初や大桟橋を望む窓                  室積昭二

読初や去年をつなげる栞ひも         諸中一光

指栞して読初の途切れけり            岩田織人

●入選

獅子舞や父の背中に隠れをり   井上 武

初詣子は神妙に願ひをり     山村千絵

車減りここは何処や年明けぬ   室積昭二

パーカーで記す晴天初日記    船橋貞夫

ドアフォンに鳴く愛犬や三が日  亀田浩代

獅子舞に頭突き出す及び腰    渡辺伊世子

子にすべて譲り寧らぐ今朝の春  川又曙光

新年号ふくら雀の一歩より    石原まさ子

書初や一年生は干支のいぬ    植村文彦

ギター見る猫の横顔福寿草    岩田織人

賀状受く若き顔しか知らぬ友   伊藤 東

柴犬の尾もさまになる初景色   木村洋平

初雀日だまりあれば微睡(まどろ)みぬ 倉林 潮

初富士を助手席で追うカメラ越し 亀田浩代

一通は涙目となる賀状かな    村上博幸

いつものでそれがいいねとお正月 山村千絵

えり抜きの世界遺産や初暦    浦野和子

変換し絵文字も入れて年賀状   岩田織人

美味しさもインスタバエも重詰す 三輪いく子

読初やいつかの栞に巡り合う   井上 武

積ん読の中から選ぶ読み初め   山村千絵

積ん読の頂上よりぞ読みはじむ  山本耕道

読初の声澄み渡る小学生     清野春風

読初や日溜りに猫しのび寄る   岩田織人

読初やときをり駅伝気にもして  石原まさ子

読初やカバーのかかる名句選   船橋貞夫

読み初めや何もめでたし九十歳  室積昭二

読初や車窓を飛べる関ヶ原    村上博幸

読初や笑ひ転げる時事川柳    菊地しづ子

読初は母の遺愛の旅日記     新美久子

読初む徂春句集を徂春は見ず   村上博幸

読初や身に置換へる馬鹿の壁   岩永紫好女

読初や朝刊一面平和の句     三輪いく子

読初や憲法の本どんと来る    清野春風

読初や人生ゲームめくり札    渡辺伊世子

挟みある栞より開け読始     川又曙光

背を伸ばし夫の遺稿を読み初むる 十河弘子

読初や仔犬諦め膝に寝る     髙橋純子

読初や残る頁の一気読み     船橋貞夫

読初の新聞俳写切り抜きぬ    関谷正道

読初や若き日恋ふるハイネの詩  浦野和子

岩永紫好女選

●天

去年今年宅地を渡る若き声      サトウイリコ

●地

若水や五臓六腑のしかとあり         内山眠龍

一通は涙目となる賀状かな    村上博幸

読初めて聴きたくなりぬジャズ小史 木村洋平

●人

獅子舞や父の背中に隠れる子   井上 武

初詣子は神妙に願ひをり     山村千絵

手つかずの空へ弾けり初雀    高久靖人

衰へは笑顔に変へて初鏡     十河弘子

今昔を行きつ戻りつ初暦     内山眠龍

初鴉友へごみ箱空つぽと     大津 浩

初写真ピースピースと平和なり  清野春風

パーカーで記す晴天初日記    船橋貞夫

御慶かなやんややんやの七福神  髙橋純子

ドアフォンに鳴く愛犬や三が日  亀田浩代

神の鈴空に透けゆく初神楽    新美久子

一両と万両一陽来復と      村上博幸

五年後の姿問ひをり初鏡     倉林 潮

書初や一年生は干支のいぬ    植村文彦

日本海荒ぶに祈り年迎ふ     川又曙光

ギター見る猫の横顔福寿草    岩田織人

賀状受く若き顔しか知らぬ友   伊藤 東

特攻の遺書十八歳初社      髙橋純子

去る年もやや引きずりて年賀かな 清野春風

柴犬の尾もさまになる初景色   木村洋平

初雀日だまりあれば微睡(まどろ)みぬ 倉林 潮

初富士を助手席で追うカメラ越し 亀田浩代

幾山河越えて米寿の大旦     新美久子

高速の隧道口へ初日かな     サトウイリコ

初声の鳶の輪高し湾の内     渡辺伊世子

施設より母を迎へて初鏡     植村文彦

初御籤かしゃかしゃ五回大吉と  大津 浩

太平洋産湯としたる初日かな   高久靖人

いつものでそれがいいねとお正月 山村千絵

えり抜きの世界遺産や初暦    浦野和子

旧居より巡りて来たる賀状かな  井上 武

変換し絵文字も入れて年賀状   岩田織人

読初の天まで伸びる背筋かな   高久靖人

読初やいつかの栞に巡り合う   井上 武

積ん読の中から選ぶ読み初め   山村千絵

積ん読の頂上よりぞ読みはじむ  山本耕道

読初の声澄み渡る小学生     清野春風

読初や日溜りに猫しのび寄る   岩田織人

逆転の復路優勝読みはじむ    植村文彦

読初やときをり駅伝気にもして  石原まさ子

私淑せし人の書先づは読初す   川又曙光

読初やカバーのかかる名句選   船橋貞夫

読初の栞は夢の続きまで     倉林 潮

囲碁本の手筋辿るや読初     内山眠龍

読初は遠き異国の娘の便り    新美久子

読初は「少子高齢化の時代」   十河弘子

読初は大歳時記の俳句かな    関谷正道

孫帰り子規読初す閑なり     三輪いく子

読初は太宰世界に逃げこもり   亀田浩代

読初の声まっすぐに日向まで   サトウイリコ

読初や車窓を飛べる関ヶ原    村上博幸

読初や読みかけの本ばかり増ふ  小見山 岡

読初は母の遺愛の旅日記     新美久子

我が姪の今年の読初参考書    西村明宏

読初や珈琲卓と華奢な椅子    サトウイリコ

喜寿過ぎて人生百歳読み初む   倉林 潮

読初む徂春句集を徂春は見ず   村上博幸

読初や君たちはどう生きるかと  植村文彦

読初やモノクロームの四六判   木村洋平

読初や朝刊一面平和の句     三輪いく子

読初や大桟橋を望む窓      室積昭二

読初や憲法の本どんと来る    清野春風

挟みある栞より開け読始     川又曙光

背を伸ばし夫の遺稿を読み初むる 十河弘子

読初や仔犬諦め膝に寝る     髙橋純子

読初や去年をつなげる栞ひも   諸中一光

笑いの技法シニアグラスで読み初む 石原まさ子

指栞して読初の途切れけり    岩田織人

読初は老親に読むニュースかな  井上 武