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捨舟と色なき風のありにけり     植村文彦

切紙を吊るす衣桁や藤袴       大津 浩

一円玉石仏に置く秋思かな      倉林 潮

以上三句が眠龍主宰による天位賞です。以下各人の句へ。

威風ある数寄屋の影や竹の春     内山眠龍

爽秋の水は低きに草地蔵       岩田織人

敗蓮に風の旋律あるらしき      渡辺伊世子

極楽の門閉ざされて破蓮       浦野和子

せせらぎに誘はれ一歩紅葉坂     船橋貞夫

石橋の手彫りの一基木の実落つ    北村千代津

秋蝶のもつれて落つる虚子碑かな   高久靖人

鴨群れて池のにごりやずんだ餅    伊藤 東

薄紅葉神前式の白が立つ       亀田浩代

合掌造り鬼灯一つ灯りたり      十河弘子

秋の池水面きらめき三重の塔     関谷正道

美を秘めし三重塔薄紅葉       繁友 葵

借景はコンビナートに秋の風     室積昭二

白無垢の過ぐる色なき風となり    村上博幸

 

【句会、吟行会の結果】