梅が枝の無骨を褒めし庭師かな          髙橋純子

補聴器をはづし音なき冬の夜     新美久子

鷗には噴水冬も遊び所        大津 浩

冬館扉開ければシベリウス      植村文彦

額縁のゆがみ直して春を待つ     岩永紫好女

助手一人乗船一人春の旅       村上博幸

焼印の押されし下駄や梅見茶屋    佐藤恵美子

梅早しみたらし団子売り切れる    水上通子

石を打つ小川の響き春となり     山崎公侍

金波銀波琴の音色や春の瀬戸     繁友 葵

悴みの指に息吹く機織り女      船橋貞夫

水仙は水の切れ端つなぐ花      高久靖人

土凍る鴬張りの広場かな       木村洋平

吹く風もそつと入るか雛の部屋    多田由布

冬薔薇棘に秘めたる花の色              金田葉子

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